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2009-01-26(Mon)

映画「花とアリス」別れがたい人へ その1

hanato

映画の題が「花とアリス」でゾッとしません。 が、鈴木杏さん蒼井優さん他の豪華主演というので見ました。二人は親友で郭智博君をみそめる……聞いたような始まりで、つまり郭君は外人の友と連立っている。これ漱石の「こころ」の書き出しと同じです。

杏さんの演じる花は、親友の好きな男を取りに行く……といってもアリスは何の行動も起こしておらず、花の行動はそれほど罪の色を帯びません。しかし鈴木さんの猛然とした演技は……花の中の凶暴性を感じさせます。この映画は基本、コメディです。

コメディですが親友同士が殺意に至る場面も含み、所々シリアスに描出します。一人の男を二人が奪い合うに関しては、はや中年の域に達しており、コメディの表層は裂けます。裂けた物語をなおコメディにまとめたのは監督の手腕なのか、限界なのか?

その罪とも言えない罪、嘘で人を裏切るところから、罪は花の中に蓄積を始め、アリスも宮本君も見えなくなって行きます。姜尚中さんは最近、友情しか信じるものはないような主張があり、漱石のこころを取り上げるのですが、映画の花の行為を指すのか。

小学校で、いえ幼稚園でも何でもいいのですが、最初の友達が出来て、その子を家に連れて来る時の感じを覚えていますか。小学生が小学校が終われば、家と幼稚園の間の、寺の境内廃屋空き地そんな場所しか、別れがたい二人に行く所がない。

二人の場所は結局、家に帰るか、その友達の家に向かうしか選択枝がないのです。行き場所を失くした妙な気分を覚えていますか? その友達が熱をだして、いえ映画の中では宮本君が花の家に行きます。家には花のお母さんがいて下着姿で出て来ます。

ここで家には性の意味があって、花は薬を買いに自分の家を出ます。外には雨が降る。雨は花の動揺を意味し、死に至るほどの重大な事態を暗示します。雨の中、公園ではアリスがレインコートでバレーを踊っている……

この夢のようなシーンをつなぎ合わせると、夢は意味を失ってしまう。宮本君の熱は死の熱である為に、花の中に深い罪悪感を呼び覚ますのであって、その宮本君が傘をさして歩き出したら、花の罪悪感も失われてしまう。となると花は、ただ厚顔無恥になるのであって……

美しい夢は夢に過ぎず、朝起きて記憶を原稿用紙に書き連ねてみても、詩にも小説にもならない。夢の中で美しかった事は、用紙の中で汚らしい文字になって現実にもどる。性的な欲望を性欲というのですが、性欲そのモノは美しくはない。

花はつまり宮本君に恋ではなく性欲を自覚する。友達を家に連れて帰ることには、何か後ろめたい感覚があって、異性同姓に限らずためらわれます。別れられないほどの友達を作ることは、それ自体に父母への背信の意味があるのではないでしょうか。

鈴木さんと蒼井さんというのは、上手いのか単に美しいだけなのか判りませんが、とりあえず見せますねえ。脚本演出の岩井監督はここに自覚がないと思うなあ。岩井監督は漱石、読んでいるのかしらん(連続3回)
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